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Sunday 10 February 2013

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No
(2012, Chile)





「さよなら、ピノチェト。」


コピーが物語るように、
これはチリのピノチェト政権で繰り返されきた
同国人による同国人への迫害と思想統制の時代に終止符を打つべく
最後の一手のために奮闘する物語です。


この映画の時代設定のころには
私も物心はついていたけど
ニュースで世界のことを知るほど大人ではなかったし
ピノチェト、という名前だけは耳にした記憶があるという程度。



せっかくの映画を出来る限り楽しみたいし、
音声は南米のスペイン語で、字幕だけを追わないといけないけど
何しろ政治がらみだから単語が難しいかもしれない、と思って
ピノチェトの人生と、彼をついに失脚に追いやったNoキャンペーンだけは予習して
いざ、映画館。




会場ではチリ旅行があたるキャンペーンにて主演のガエルくんがお出迎えしてくれますw

(大事な事を一つ言っときますと、
ガエルくんは等身大より小さくなっております。
私の顔がむっちゃデカいということではありません笑)



前の座席にあったプレート。'Enjoy the Film Sandy Welland'だって。
200ポンドだか払うと10年間自分のプレートを付けられるそうです。



映画は
主演のガエル・ガルシア・ベルナル扮する広告会社の有能社員が
ピノチェトの大統領続投にたいする支持を問う選挙のため
'No'キャンペーンを担当するよう依頼され、秘密裏に全てが動き出します。


異なる考えをもつことで規制や暴力をうけることがない国へ変えるチャンスを
愛する家族を守りながら
実現することはできるか、、、?

追いつめられた中でも
進んでいく企画を眺めながら
主人公がつぶやく「ユーモアがないんだ」

という一言が印象的です。




黒く重い血塗られた過去を
ただストレートに訴えて煽るのではなく
どこかおかしみのある調子でねえ、これってへんでしょ?
そう、へんなんですよ、と伝える。
「でもアナタにはこの選挙でNoって言うことができるんです、止められるんです」。

ユーモアが生き始めたNoキャンペーンの展開に
映画館では笑いが起ってました^^




ガエルくんの
言葉少なな演技と何とも言えない表情ったら、
20代で出演したモーターサイクルダイアリーの頃と
ちっとも変わりない魅力でいっぱいでした。

DVDが手元にあることだし、
昔のガエルくん映画もまた見直さなくっちゃ。


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