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Thursday 3 September 2015

ブレッド缶、8月の読書締め


前から、引っ越したらこういうブレッド缶をキッチンに置きたいな~と
ずっと思っていて、
買うならぜひ、ウェールズ語のバージョンを!と考えていました。
Baraはウェールズ語で、パンのことです。

以前、ウェールズ人のウェールズ語によるお祭りEisteddfodの出店で見かけたこの缶…
やっとやっとで我が家にやってきました。

実物みて買いたかったので、売ってるお店を探してたんだけど
このたびJohn Lewisのカーディフ店でウェールズのギフト品コーナーが出来て
購入することができました。

ワンダーブラスのギグに出たり、義実家に行ったりで
1か月に1回くらいウェールズには戻ってるんですよね。ギグの場所がJohn Lewisの近くだったので
ダッシュで買ってきましたよ~。



さて、そんなふうにちょびちょびウェールズに戻ったりはしているものの、
基本はモルヴェンでひっきー全開の生活を送って、本を黙々読んだりなどしています。

8月最後の読了本、放浪記は大ヒットでありました。。
実家で毎年、森光子さん演じる放浪記の舞台のCMを見ていた記憶しかないっていうか、
放浪記って「ああ、あの森光子さんのでんぐり返りのやつ・・・」が私の全知識で
つまり何にも知らなかったのですよねー。

赤毛のアンの訳者・村岡花子の伝記を読んで以来、
明治~昭和に生きた女性作家の作品が面白くなっていたのですが、
この中で林芙美子のこともちらっと出て来たりして、
放浪記も長いこと読みたい本リスト入りしていたのですよね。

そして、読んで本当によかった!
 留学生だった最初の1、2年の経済的に相当苦しかった時のことを思うと
お金や仕事がないカップルのドラマや映画(現代もの)でさえちょっと辛い気持ちになるので
下宿でお味噌汁を盗んで飲むとか、
お茶でさえなくて、白湯にお弁当の梅干しの種いれて母に飲ませたとか、辛み成分多すぎて
もう年下で学がなくても優しい穏やかな板前さんといっしょになっとけよ!とかたまに思ったり。

はやく文人として成功する日が来てほしくて
すごい勢いで読みましたわ…。

あなたの死ぬほどの苦労の末の作品だから、また何度でも読むよ、お芙美さん…


この本自体も読みごたえがあったし、
貧しい中でも貸本屋や古本屋でわずかな小銭でもって買っては貪り読み、
働きながら卒業した女学校時代の文学との出会いをつないでいる様子もよかったんですよね。。

だから私もまたいっぱい読みたくなっちゃった8月末日でした。