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Sunday 3 March 2013

Midnight in Paris、を受けてのExterminating Angel 1962

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ツイッターとか、
個人ブログなんかの映画の話題でも
ちょこちょこ触れられているのを目にしていたMidnight in Paris。


先月、割と長いことレンタルを待ってやっと観たのですが、
主人公が迷い込んだ1920年代のパリで出会う人物の中に映画監督ルイス・ブニュエルがいて、
主人公は面白がって
実際にブニュエルがその後作ることになる映画Exterminating Angelのプロットを
「こんな映画なんてどう?」と持ちかけるように話すのです。





この映画がまた、
例のイアンちゃんの名画リスト本、Halliwell's top 1000に載っていて、
これは面白そうだ、と以前にレンタルリストに入れておいたのが
偶然にもタイミングよく回ってきたので、さっそく鑑賞と相成りました。



邦題は皆殺しの天使。どっちにしても怖いタイトル。。。


プロットは、Midnight in Parisでギルが話すように
上流階級の人々が大邸宅でパーティーに興じるものの、
なぜか次々使用人が出て行ってしまうし
客人たちと、主賓夫婦、一人残った執事は部屋から出られなくなってしまう。


ドアというドア、
窓という窓、
すべて普通どおりなのに
食事のあと移った音楽室と、ダイニングルームの間にはドアもないのに、
主賓のマダムが「私の部屋へいきましょう」なんて言うのに
結局だれもダイニングルームにさえ行こうとしない。

あの、工事現場とかそういう場所で、ロープ一本を囲っただけで
物理的にはいくらでも進入可能なのに誰も立ち入らない、
あの規制の感じに似てる。。




奇妙な宗教観を示唆する様な小道具とか、
秘密組織がどうこう、とと言う人物がいたりするものの
それがこの異常な状況を説明したり、ヒントになったりは一切なし。
徹頭徹尾、なんの解明もないのです。

にもかかわらず、最後まで面白かったんだよなあ。。





不条理系の映画だよ、
どうする、かなり観るの苦しいかもよ、
とかなんとか、イアンちゃんと二人怖々見始めたもんだから
意外な驚きでありました。

これが名画ってものなのね〜。





あ、
最後のひつじは
かなりコメディ的に見えてニヤニヤしました。
そんで、たべるのね、それ。。。ていうかんじで。



もひとつ、つけくわえで政治ネタ。
ソビエト連邦ではこの映画を反政府的として上映禁止にしています。
上流階級の客人たちが「Partyを離れられない」。。。

Party=政党




さて、ブニュエル監督はそんな意図を混めたのか否か、、、




お後がよろしいようで(そうか?)。




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